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24歳女性が“昭和のヤンキーファッション”に目覚めたワケ。身の回りのすべてが昭和

 こんにちは。伝説のレディース暴走族雑誌『ティーンズロード』3代目編集長をやっていた倉科典仁と申します。ティーンズロードは1989年に創刊され、90年代には社会現象に。現在は廃刊となっておりますが、そんな本誌に10年以上携わっていました。

昭和の「ツッパリ女」が令和に降臨!?

ミサキ

写真は「旧車會★天国」(大洋図書)より。以下同

 現在、私がプロデュースしている『実話ナックルズ』(大洋図書)のYouTubeチャンネル「ナックルズTV」では様々なネタを配信していますが、その中でも「旧車會」が人気コーナーのひとつになっています。  簡単に説明すると、「旧車會」は、まさに私がやっていた「ティーンズロード」の時代に暴走族が乗っていたバイクや車、いわゆる“族車”の改造を再現している方々のことで、今は暴走ではなく、交通ルールを守ってツーリングなどを楽しむチームという感じです。  11月27日に発売された雑誌『旧車會★天国』(大洋図書)の取材で茨城県にうかがった際、実に個性的というべきか……昭和生まれの私にとって、とても懐かしさを感じる雰囲気の女性に遭遇してしまいました。

鏡を見たら“自分じゃない!”ってびっくり

ミサキ

昭和のヤンキーファッションに身を包んだミサキさん(24歳)

 彼女の名前はミサキさん。24歳にもかかわらず、“昭和のヤンキー女性”のファッションに身を包み(私たちは当時、“ズベ公ファッション”と呼んでいました)、族車に跨っているのです! 一瞬、昭和の時代からバック・トゥ・ザ・フーチャーしてきたのか!? と目を疑ってしまうほどの再現度。  ただ、冷静に考えれば「雑誌の取材」ということで、雰囲気を出すために“撮影用の衣装”として着てきただけなのかなとも思いましたが、当然、当時を知る私としては興味を持ち、彼女に詳しい話を聞いてみることにしました。
ミサキ

ミサキさんが自分で塗装した旧車。撮影/長谷英史

 じつはミサキさん、今回のファッションも撮影のために用意したわけではなく、これで日常生活を過ごしているというのです!  普段は社会人とのことで、仕事の時にはさすがに普通の洋服を着ているそうですが、それ以外は買い物、お出かけ、デート、もちろんツーリングなど、すべての場面で昭和のヤンキーファッションを貫いているとか。  そこで「なぜ昭和のツッパリファッションをしているのか?」と質問をしてみたところ、興味深い答えが返ってきました。 「学生の頃から昭和のツッパリや暴走族系のファッションに憧れを抱いていたんですが、さすがに今の時代では浮いてしまいそうで……なかなか着る自信がなかったけど、ある日、母が昔着ていたスーツを発見して、ちょっと恥ずかしかったけど借りて着てみたんです。鏡を見たら“自分じゃない!”ってびっくりしました。まるで別の世界に来た感じで衝撃が走って、そこからハマってしまいました。  当時のファッションを調べるようになると、様々なデザインがあって、今の時代の女性たちとは被らないし、体のラインもキレイに見えるものが多くてどんどん好きになっていきました。そういった洋服を着ると、なぜか自分に自信が出てきて、かっこ良くなった気分にもなれるんです。80年代のファッションは私に合うのかもと自分では思っていますね」
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旧車會★天国

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